江戸時代に活躍した浮世絵師である歌川広重（1797−1858）は、天保4年（1834）から、竹内孫八（保永堂）を版元として「東海道五拾三次之内」（保永堂版東海道）を刊行します。江戸の庶民の間での旅行ブームもあって、この「保永堂版東海道」は人気を博し、広重はこれ以降、風景画の名手として「六十余州名所図会」や「名所江戸百景」など数々の名所絵を制作していきます。
広重の名所絵は当時の名所や名物の姿を写したというだけではなく、雨、雪、夜などの自然の様子を叙情豊かに描写したという点においても優れています。
本展覧会では、そうした広重の作品の中から、「保永堂版東海道」を中心とした数々の名所絵をご紹介いたします。本展覧会で、広重の名所絵の持つ独特の詩情に触れていただければ幸いです。

観 覧 料：一般 1,000円(800円)、大学・高校生 500円(400円)、小中学生 300円（240円）
※(　)内は20名以上の団体割引。その他割引はお問い合わせください。
企画協力：青幻舎プロモーション
会期中のイベント
●講演会「広重か北斎か　～比べて分かる名作のからくり」（先着150名）平成30年5月19日（土）午後2時～
講師　神谷　浩　氏（名古屋市博物館副館長）
場所　奈良県立万葉文化館　企画展示室

●学芸員によるギャラリートーク（事前申込不要・要観覧券）平成30年5月13日(日)午後1時～1時30分